カウンセラーの選び方

「カウンセリングを受けたいが、どこを選べばよいかわからない・・・」こんな相談をよく受けます。

現在、数多くのカウンセリングルームがありますが、日本ではまだカウンセリングにおける統一の基準がないため、宗教まがいだったり、自己啓発セミナーのようだったり、人生相談まがいだったり、その技術も玉石混交であるのが実態です。

また、本来、心理療法には様々なやり方がありますので、相談者の問題に応じてそれらを組み合わせて行い、短期間で問題解決できるようにアプローチすることが望ましいのですが、日本では「どんな問題も引き受けるが、ただ単に話しを聴くことしかできない」というカウンセラーが多く、時間がかかるわりに結果が出ないことが多いことも現実です。

ではどこをポイントに選べばよいのでしょうか。

それは、

(1)どんな問題に強いのか、専門が明確にされていること

「どんな問題でも引き受けます。」という所は、実際にはお話を聴くだけで専門的な関りができない、という所も多いのが現状です。

専門が明確だということは、人間関係の問題、子どもの問題、恐怖症、心身症、不登校、夫婦問題などそれぞれのメカニズムに精通しているということです。メカニズムに精通しているからこそ専門的な関りができるのです。

(2)一つの療法にこだわらず、様々な技法、療法に精通していること

例えば、「認知行動療法を行います」「催眠療法を行います」など、一つの療法を前面に打ち出しているような所もあります。

でも、実際には一つの療法だけで解決する、ということは難しく、残念ながら万能薬はないのです。

人間には、感情、思考、行動など様々な要素があります。それに対し、マルチにアプローチする方が効果的だからです。よって、様々な療法に精通していて尚且つ、それらを組み合わせて行えることが望ましいと思います。

(3)どのような所で勉強してきたのか、大学名やキャリアが明確にされていること

現在、カウンセリングには明確な定義がないので、自分の人生経験を頼りにカウンセリングを行っているという方もいます。

人生経験があるに越したことはないのですが、やはり基礎的な勉強は必要です。ともすると、人生相談や宗教まがいになりかねません。時にはカウンセラーと称する人が説教や占いのようなかかわりをしていることもあります。

カウンセラーのキャリアを確認しましょう。

(4)日本学術会議登録の学会など、アカデミックな学術団体に加盟していること

上記に通じますが、カウンセラーのプロフィールなどを確認すると、熱い思いが語られているものの、アカデミックな裏付けが全くない、ということもあります。様々な学術団体に所属し、技術の研鑽に励んでいるかどうかも確認しましょう。

(5)カウンセリングルームに歴史があり、経験数が豊富なこと
   (10年以上の歴史があるところが望ましいと思います。)

日本には「カウンセリングはただ話を聴くだけ」という誤解が多いのですが、「それなら簡単にできそうだ!」と考えて行っている人も多くいます。しかし実際にはそれだけでは難しく継続できないというところも多くあります。カウンセリングルームに歴史がある、ということは経験数が豊富でノウハウが蓄積されているということです。そのようなところだと安心かと思います。

(6)専門外のものに関しては紹介先をたくさん持っていること

カウンセリングは万能というわけではありません。やはりそれぞれ専門があります。初回面接の際に、カウンセラーが受託できるかどうかを見極め、専門外と判断した場合には、適したところに紹介できるということが重要です。そのためには、紹介先をたくさん持っているということがポイントとなります。

上記のような情報が明記されているところが望ましいかと思われます。



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カテゴリ:コラム