劣等感を無くす方法

あの人はこんなにいい生活している。それなのに私は・・・・

あの人はこんなに幸せそう。それに比べて私は・・・・。

 

SNSを開くたびに他者と自分を比較して、人より自分が劣っているように感じて落ち込んでしまう・・・こんな経験はありませんか?

 

アドラー心理学では、人は自分が理想とする姿と現在の自分とのギャップで劣等感を抱くと言われます。

例えば、皆さんが野球の練習を日々重ねているというのであればイチロー選手に劣等感を抱くことがあるかもしれません。

でも、まったく野球選手になりたい、と思っていなければ、イチロー選手がいくら良い評価をもらっていたとしても劣等感は抱きませんよね。

つまり、劣等感というのは「こうありたい」という理想の自分の姿を他人の中に見て抱くものなのです。

ではこの劣等感が問題なのでしょうか。

いえ、そうではありません。劣等感があるから人間はそれを克服しようと努力したりより良く生きようとするのです。こういう感情を抱くのは人間であれば当たり前であって、この劣等感自体は全く問題がないのです。

 

では何が問題なのかというと、アドラーが批判したのは、「自分は背が低いから女性にもてるはずがない」とか「学歴がないから就職できない」などと、劣等感を理由にして人生で取り組まなければならない課題に向き合うことから逃げてしまうことです。

 

これをアドラーは「劣等コンプレックス」と言いました。

 

逆に、ことさら自分のキャリアや学歴を自慢したり、何かにつけて上から目線で自慢げな人もいます。

アドラーはこれを「優越コンプレックス」と言いました。

自分を大きく見せることで相手の価値を引き下げるわけです。いじめをする側の心理によくみられるものです。

 

この優越コンプレックスも根っこは劣等コンプレックスと一緒で、何かに負い目や引け目を感じているからこそ、それを埋めようとしてことさらひけらかすわけです。

だから大切なのは「普通でいる勇気」なんだ、とアドラーは言います。人と比べて卑屈になる必要もないし、逆に人よりも秀でてなければならないと必死になる必要もない、普通でいる勇気が大切だということです。言い換えるとありのままの自分でいる勇気ということですね。ありのままの自分で人生の様々な課題に取り組んでいくことこそに人間の成長がある、ということです。

 

クライエントの方の中にはありのままの自分でいることに自信が持てず、劣等感にさいなまれたり、人間関係がうまくいかないという人も多くいらっしゃいます。

ありのままの自分でいられないのにはそうならざるを得なかった理由があるのです。

カウンセリングではカウンセラーとのやりとりを通じて自分自身を理解していきます。

また、カウンセリングを学習することで、自分自身の心のしくみや相手のこころを深く理解する方法もあります。

その結果、「普通でいる勇気」を取り戻すことができるのです。


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カテゴリ:コラム