人のことがうらやましい心理
「あの人はいいな。それに比べて自分は・・・」こんな気持ちになることはないでしょうか。
「隣の芝生は青く見える」ということわざがありますが、人のことがうらやましくて仕方がない、という気持ちは多かれ少なかれ誰にでもあるものです。
ただし、あまりにもそのような気持ちにとらわれると自分自身を苦しめたり人間関係がギクシャクしてしまいます。
なぜ、私たちは人をうらやむ気持ちになってしまうのでしょうか。どうしたらよいのでしょうか。
- なぜ人がうらやましいのか
- どうしたらよいのでしょうか
なぜ人がうらやましいのか
①自分のコンプレックスが刺激される
人は完璧な存在ということはなく、誰でもがなんらかのコンプレックスを持っています。
例えば自分の容姿や学歴、職業、収入、環境、経験、など、自分が持っていないものを持っている人を見ると自分のコンプレックスが刺激されて、自分の欠けている部分にことさら目が向いてしまうのです。
②物事の一面しかとらえていない
「順調そうな仕事」や「仲の良さそうな家族やパートナー」など、他人のSNSを覗くとキラキラと輝く充実した日常を送っているように感じることがあるかもしれません。
でも、それらは切り取った表面の一部分を見ているにすぎません。「順調そうな仕事」の影には「寝る間も惜しむほどの人一倍の努力」があったり「優しそうな家族」の裏には様々な悩みや問題が隠れているのかもしれません。私たちは物事の一面だけを見てそれがすべてであるととらえてしまう傾向があります。
③自分を認めてもらえていない
「自分なりに努力している、毎日を精一杯頑張っている!それなのに、皆が私を認めてくれない、努力が報われない」こんな気持ちになることもあるかもしれません。
そんな時に、他者の姿を見て「私はこんなに頑張っているのにあの人ばかりずるい」という気持ちになってしまうことがあります。
どうしたらよいのでしょうか
①うらやましい、と感じている自分を認める
「こんな気持ちを持つべきではない」「うらやましいなんて感じていない」などと自分の気持ちを否認せず、素直に「私、あの人のことうらやましい、と思ってる」とありのまま受け入れましょう。人をうらやむ気持ちは誰でもが持っている自然な感情です。
②多角的に物事を見てみる
物事には必ず日が当たる部分と陰になる部分があります。そしてそれは表裏一体で時と場合によって入れ替わります。例えば「明るい性格」という特徴も時と場合によっては「落ち着きがなく騒がしい性格」と見えることもあるのです。
このように物事を一面でとらえず多角的に見てみると、自分がうらやましいと思っている部分にもかならず影となっている部分があることに気付くのではないかと思います。
それと同時に、自分に欠けていると思っているものの陰に隠れたメリットにもスポットを当ててみることです。例えば自己主張できないことにコンプレックスがあって、自己主張できる人をうらやましいと感じる人は、自己主張しないことの良さやメリットをみつけることが大切です。
③自分が自分を認める
日々頑張っている自分を自分自身が認めてあげることです。
ポジティブ心理学のテクニックに「スリーグットシングス」というものがあります。これは一日の終わりに、「今日あった良かったこと」を3つ思い浮かべる、というものです。これを実行すると幸福感が増し、自己肯定感が上がると言われています。
「今日あった良かったこと」だけでなく、「今日、私が頑張ったこと」を挙げて自分自身を褒め、認めることが大切です。
④自分の心と向き合う
「人のことがうらやましくて仕方がない」というのは自分が求めているものに気付くサインです。自分が何をコンプレックスと感じていて何を欲しているのか、どうなりたいと思っているのかを知るチャンスでもあります。コンプレックスは悪いものではなく、それを埋めようとする前向きなエネルギーの源にもなります。大切なことは、自分自身でそれを理解している、ということなのです。
カウンセリングを学ぶと、心の仕組みがわかり、自分の心が良く分かるようになります。
また、不快な感情にとらわれている周りの人に対して、どのように援助すれば良いのかを
身につけることができます。

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