こだわりが強い人の心理とは

皆さんは「こだわりが強い人」と聞くとどのようなイメージを持つでしょうか。

頑固な職人気質の人を思い浮かべる人もいれば、杓子定規で融通が利かない人を思い浮かべる人もいるかもしれません。

「こだわりの強さ」というのは物事を粘り強く研究し追及するエネルギーとも言えます。

ただ、このようなメリットがある反面、些細なことにこだわってしまいなかなか気持ちを流せずに苦しくなってしまったり、周りと歩調が合わせられないということもあるのではないかと思います。

このように肯定的にも否定的にもとらえられる「こだわり」ですが、「こだわりの強さ」のメリットを生かすにはどうしたらよいのでしょうか。


  • なぜこだわってしまうのか?
  • 解決方法は?
  • なぜこだわってしまうのか?

    こだわりが強い人は繊細で完璧主義であることが多いのです。

    繊細だからこそ、細かい部分に気づくことができ、また完璧主義だからこそ正確性にこだわり細部を極めようとするのです。これは素晴らしい特性でもあります。

    日本の技術力は世界トップレベルですが、そもそも日本人はこのような特性を持つ人が多いため、様々な分野で技術を発展させることができたのです。

    ただ、問題なのは、このこだわりがマイナスに作用してしまい、ちょっとしたことに心がとらわれて、そこから身動きがとれなくなってしまうことなのです。

    解決方法は?

    ではこのような場合、どうしたらよいのでしょうか。

    ①完璧でなければならないことと、そうでなくてよいことの区別をつける

    例えば、外科の手術や人の命にかかわるようなことなど、世の中には完璧でなければならないことは 確かにあります。

    しかしほとんどのことは、「完璧であるに越したことはない」程度のものです。

    完璧を目指すことは素晴らしいことではありますが、何に対しても「こうでなければならい」と考えるのは現実的ではありません。人間は不完全な生き物です。

    大切なのは、この区別をつけることなのです。

    ②目的と手段をわける

    こだわりの強さがマイナスに作用してしまうとき、目的と手段を取り違えていることがあります。

    例えば、話し合いの席で自分の意見にこだわりすぎてしまったり、相手の言葉の細部に突っかかったりしてしまう、ということがあります。そのようなときは、「この話し合いの目的は何か」を意識することです。自分がこだわっていることは、目的達成のための一つの手段にすぎないかもしれません。全体を俯瞰することが重要です。

    ③「タイパ」を意識する

    「タイパ」とは「タイムパフォーマンス」」のことで、時間に対する効果や満足度を示す言葉です。些細なことにこだわって不快感にとらわれてしまうのは時間を効率的に使っていない、と言えるかもしれません。限られた時間をどのように使っていくのかを意識することをお勧めします。


    とはいえ、適度な「こだわり」はその人らしさを形づくる大切な要素でもあります。

     大切なことは過度に「こだわらない心」であり、物事を柔軟に受け止める心の許容量を広げることなのです。

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カテゴリ:コラム